騙されやすい人の、もう一つの特徴 自分は騙されないと思っている人こそ要注意!

日々、手を変え品を変え新しい手口が生み出され、尽きることのない投資詐欺事件。

最近だとこんなのがニュースになっています。

投資詐欺:沈没船引き上げ事業で2容疑者を逮捕 長崎県警 - 毎日新聞(2018年1月28日)

国有地、架空の投資勧誘が続発 巨額詐欺事件に発展する可能性も - 産経ニュース(2018年1月10日)

このような詐欺話に騙されやすい人には、どのような特徴があるのでしょうか。

よくいわれているものとしては、世間知らず、いわゆる情報弱者、お人好しな性格、人を疑わない性格、押しに弱い性格――などの特徴が挙げられます。

ただ、私の経験上、本当に注意すべきなのは「自分は頭がいい」「自分は騙されない」と思ってるタイプの人です。

それはなぜか。

 

話を聞いてしまう

まず、自分は頭がいいと思っている人は、自分は絶対に騙されないと考えています。
そのため、詐欺師から話を持ちかけられ、なんとなくうさん臭さを感じたとしても「まぁ聞いてやろうか」「矛盾点を突いてやろう」となりがちなのです。

ここがダメなのです。
詐欺師としては、まず話を聞いてもらうことが第一歩であると同時に、ここをクリアすれば目的を半分以上達したようなものです。

プロの詐欺師にはかなわない

プロの詐欺師は入念にストーリーを練っており、よく突っ込まれる点については完璧に対策をしています。

さらには、あえて突っ込まれる隙を見せて相手に突っ込ませた上で、その点へのフォローをしっかり行うことで相手を納得させるのです。

また、例えば投資詐欺の場合、全くリスクがなくかつ高配当が確実に保証されるなどという商品は現実味がないため、あえて自分の勧める商品が完璧なものではないこと(リスクがあること)をオープンにし、より現実味を増した説明を演出します。

詐欺師によるコントロール方法

プロの詐欺師は、「自分は頭がいい」と思ってるタイプの人に対しては、詐欺師側から説得するようなことはしません。
このようなタイプの人は、基本的に人の説明をそのまま鵜呑みにすることはせず、自分の頭で考え理解したことを信じようとします。

そこで詐欺師はこの性質をうまく利用し、自分の説明だけで相手を納得させようとはせず、材料を与えて相手に考えさせたり、時にはあえて相手に突っ込ませたりして、相手が「自分で納得した」状態を作り上げるのです。

自分で考えて納得したように思っていても、実は詐欺師によってコントロールされていた、というのはよくある話です。

 

プライドが高い

また、自分は頭がいいと思ってる人は、プライドが高いことが多いです。
プライドが高い人ほど次のような性質があり、実は詐欺師にとって好都合なのです。

間違いを認めるのが苦手

プライドが高い人は、自分の間違いを認めることが苦手です。

そのため、騙されて投資してしまった場合、後でそれが詐欺ではないかと疑ったとしても、最初に自分は正しい選択をしたと思っているわけですから、 後からこれを否定することができなくなるのです。

これは、心理学でいうところの「一貫性の原理」(最初にある行動をとると、次も同じような(一貫した)行動を取ろうという心理が無意識に働いてしまう原理)からも裏付けられます。
一度信じて投資してしまうと、無意識にそれは間違いでないと思い込み(よって、自分にとって都合の良い情報だけを見るようになり、都合の悪い情報が見えにくくなる)、いつかは利益を得られると信じて再び投資してしまうのです。

従って、例えば投資商品のような場合には、早期に手を引けばまだ傷が浅かったにもかかわらず手を引くタイミングを逸してしまい、言われるがままに追加投資を重ねて損害(詐欺師にとっては儲け)が拡大してしまう、ということもよくあります。

他人に相談しづらい

また、仮に自分が騙されているのではないかと疑問を持ったとしても、プライドの高さが邪魔をして、他人に相談することができなくなってしまうことがあります。

いくら詐欺師の話がうまくて本人が信じ込んでしまったとしても、客観的な第三者が聞けばすぐに「それは詐欺でしょ」と思えることは多いものです。
出資をする前に第三者に相談していれば、頭も冷静になり、考え直すことができたでしょう。

しかし、プライドの高い人は「自分の判断は正しい」と思いこんでおり、他人に意見される(否定される)のを嫌う傾向がありますので、自分から他人に相談することになかなか踏み切れません。

また、仮に他人から「それは詐欺ではないか?」言われたとしても、前述の一貫性の原理によるバイアスから、「あいつはよく分かってないからそう言ってるだけだ」などと考えて都合の悪い情報から無意識的に目を背けてしまい、結局そのアドバイスを聞き入れることはないのです。

こうして被害は拡大していきます。

実は権威に弱い

さらに、プライドが高い人ほど、実は権威に弱いという傾向があります。

詐欺師はこの点を利用して、著名な経営者の考え方をところどころに引用したり、日経新聞の記事の内容を織り交ぜたりして、自分の主張を組み立てていきます。
もちろん、その著名人の考え方や新聞記事自体は本当のものです。
ただ、これらを(無理やり)組み込んで説得的な説明するのです。

例えば、
「不況といってもお金は一部の人に集中している」
「マイナス金利、デフレの状況でも稼いでいる人はいる」
「富裕層はアジアに投資している」
「今は、経済格差だけでなく情報格差も進んでいる」
「リスクをとった者だけがリターンを得られる」
「一歩を踏み出した者と、踏み出さなかった者の差はとてつもなく大きい」
「高齢化により、このままでは日本は経済破綻する」
など、一つひとつの情報はどれもそのとおりなのですが、これらをうまく自分の話に組み込んで、相手を掻き立てるわけです。
最近では仮想通貨の話題なんかも使われそうです。初期に手を出した人ほど莫大なリターンを得られていますからね。

このように掻き立てられても、総合的にその投資が合理的かどうかを判断できる人なら信じることはないでしょうが、そうでない人は「著名人や新聞でもそう言っているのか」などと納得してしまい、ついその気になってしまうのです。

 

対処法

では、こういった投資詐欺にかからないようにするためにはどのようにしたらよいのでしょうか。

対処法を考えるには、騙されにくいタイプの人を考えてみるのが良いでしょう。

詐欺師たちは不信がる相手たちをいかに説得するか、常々考え技術を磨いています。
ただし、相手を説得するためには、まず相手と会話をしなければなりません。

しかし、自分は頭が良くないと思っている人(もしくは本当に頭が悪い人)は、うまそうな儲け話であったとしても、「そんなの詐欺でしょ」と考えて話を終えてしまうことがあります(電話ならいわゆる「ガチャ切り」)。
こうなってしまうと、詐欺師達も自分の話術を駆使することもできず諦めざるを得ません。
実は、このような人たちが、詐欺師にとって最も苦手なタイプなのです(なのですぐに別のターゲットに移るでしょう)。

このように、対処法としては話を聞かないということが最も強力な予防手段であるといえます。

特に「自分は頭がいい」「自分は騙されない」と思っている人は、詐欺師達はその上を行っているのだということをまず理解し、安易に話聞こうなどとせず、 直ちに話をシャットダウンすることが重要です。