時は金なり?② ~お金で時間を買っている

「時は金なり」といいます。時間はお金と同じように貴重なので無駄にしてはならない、ということですね。
では逆に、お金で時間を買うことはできるのでしょうか。

もちろん1日あたり24時間という枠を超えることは物理的に不可能ですが、視点を変えれば、お金を使うことで時間を手に入れることはできると思います。
つまり、お金で時間を買えるということです。

というより、そもそも普段私たちがお金を使って買っているものは、本質的には「時間」なのだと思います。

私たちはお金で何を買っているのか

私たちは普段、お金を使って様々な物・サービスを買っています。
もちろん、売っている人がいるからそれを買えるわけですが、いなかったらどうでしょうか。

例えば食料。売っていなければ自分で何とかしなければなりません。
大昔は食料を自分で作ったりどこかに採りに(獲りに)行っていたわけです。そうすると手間(=時間)が非常にかかる。米を食べるの5か月かかってしまいます。
しかし現在では、お金を出せばすぐに手に入れることができますよね。作ったり採ったり運んだりする時間をお金で買っているわけです。

これは、生産者・製造者にとっても同じです。
ある物をたくさん作ろうとすると当然たくさんの時間がかかります。
しかし、一度にたくさん作れる機械を導入すれば、1個あたりにかかる時間は短くて済むわけです。
この場合もやはり、物を作るための時間をお金で買っていることになります。

また、通常は、商品となって店頭に並ぶまでに複数の過程を経ています。
例えば、ある原材料からある加工品が作られるという場合、原材料を採取する人(A)→加工者①(B)→加工者②(C)→小売店(D)と、店頭に並ぶまでの段階ごとにコストがかかっています。

※運送費など間のコストは無視

これらのコストを分解してみると最終的には一つ一つの手間(=時間)になるわけですから、結局のところコストとは(色んな人の)時間の総和ということになります。
(供給サイドから見れば)価格にはこれらのコストが反映されているわけですので、大ざっぱに言えば、物の価格(価値)とは時間の集合体ということになります。

つまり、私たちが買っているものは結局「時間」なのだといえそうです。

では、私たちは「時間」を買ってどうするのか。時間を何に使うべきなのか。次回につづきます。