実際の相談・回答事例

このページでは、弊所が法律顧問となっているクライアント企業からの、具体的な相談と、それに対する回答の事例を紹介します。

顧問サービスの実際のご利用状況をイメージしていていただけるかと思います。

弊所の法律顧問サービスの概要についてはこちらをご参照ください

電話でのご相談

・電話相談1(労務問題の例)

クライアント
「株式会社●●の△△でございます。いつもお世話になっております。」

弁護士
「関口でございます。お世話になっております。」

「実は、弊社の従業員対応について、少しお伺いしたいことがありまして… 今、よろしいでしょうか?」

「どうぞ。どうしましたか?」

「退職することが決まった従業員から『有給を買い取って欲しい』と言われていまして… この方、かなり有給が溜まっていますので結構な額になるんですが、この場合は支払わないといけないものなんでしょうか?」

「有給の買取りですね。結論としては、支払う必要はありません。
ただ気になることがありますので何点か確認しますが、まず現時点で何日分が未消化で残っていますか?」

「現時点で57日分です。」

「57日?? 御社の就業規則を確認しますので少しお待ちください……
やはり、就業規則では労基法どおりの定めになっていますね。1年間に付与される最大の日数は20日ですね。」

「そうです。」

「労基法上、有給休暇を請求できる権利は2年で時効によって消滅しますので、長くても2年分しか請求できないんですよ。
なので、請求できるとしても最大40日分までです。
ちなみに、直近2年間に限った有給未消化分は何日あるか、今わかりますか?」

「そうなんですか。少しお待ちください…… 40日付与されて5日消化しているので、未消化分は35日です。」

「でしたら現時点で請求できる日数は35日分だけです。」

「そうなんですね~分かりました。
でも、買取りをしないとなると、やはり消化させるしかないんですかね。」

「そのとおりです。退職日を、引継ぎなどが終わってから2か月近く後にしてもらうしかないですね…
いつ退職すると言っているんですか?」

「遅くとも来月末には退職したいと言っています。ちょうど1か月後ですね。転職するそうで。
引継ぎ自体は2、3日で終わりますので、30日分近くは消化できることになりますが。」

「いえ休日がありますから(笑) 1か月で消化できるのは20日くらいですよ。
休日出勤させたことにして1か月で30日消化させる会社もありますが、それはダメです。」

「どこの会社もこうやってると思いましたが…ダメだったんですね。分かりました。
そうすると、彼がどうしても来月末に退職する場合、残った15日はどうしましょう? やはり買い取れと言ってきそうですが。」

「退職したら有給休暇を請求する権利もなくなりますので、残った分はあきらめてもらうしかありません。今まできちっと消化しなかったその方にも責任はありますから。
それと、『会社としては有給の買取りはできない』ときっぱり答えてください。労基法上も、原則として禁止されていると考えられていますので。

この2点を伝えたうえで、改めて退職日を後ろにずらすことができないか話し合ってみてください。」

「そうなんですか~分かりました。ありがとうございます。
買取りってよく聞くんですが、禁止されているんですね。」

「はい。条文に直接書いてあるわけではないんですけどね。
有給休暇というのは従業員を休ませることが目的の制度なので、有給の買取を認めると、会社が『金をやるから休暇なんてとらずに働け』と言い出しかねないため、禁止されていると考えられているんです。」

「知りませんでした。」

「というわけで、今後も買取りに応じる必要はありません。
ただし、そもそもそんなに有給が溜まってしまうことは問題です。有給の取得率は全体的に低いですか?」

「みんな、ほとんど取っていないですね。」

「であれば、今後も今回と同じような問題が起きる可能性は高いですね。
有給をきちんと消化してもらうよう、社内で改めて周知するとよいです。」

「はい。」

「就業規則には計画付与の定めがありませんので、場合によっては導入を検討してみてください。
また、先ほどの話合いの件については、もめるようでしたらまたご相談ください。」

「分かりました。就業規則の改訂については後日また相談させてください。
ありがとうございました。」

(所要時間:約10分)

・電話相談2(契約書チェックの例)

(※事前に契約書のドラフトをメールで送ってもらっています)

クライアント
「株式会社●●の△△でございます。契約書の内容はいかがですか?」

弁護士
「マーケティングに関する業務委託契約書ですね。
まず、契約内容の基本的部分があいまいだと思います。
第3条の『委託業務』のところが、『●●に関するマーケティング調査業務』としか書いてありませんが、具体的にどんな業務を委託するのですか? 市場調査とか、アンケートとかですか?」

「そうです。実はまだ詰め切れていない部分もありまして…
主に、●●の対象市場の概況を調査してもらったり、アンケートを取ってもらったりとか、そんなような内容です。」

「その段階で金額を確定するのはちょっと危険ですね。
ちなみに、アンケート結果の分析も依頼に含まれていますか? 調査の結果に基づくアドバイスとかはどうです?」

「あぁそうですね、もちろん分析もしてもらいます。当然結果についての意見ももらいます。」

「であれば、この第3条の『委託業務』の部分に、それらを入れた方がいいですよ。
『以下の各号の業務を委託する』として、例えばですが、①●●の市場の概況の調査、②所定のアンケートの実施、③前号のアンケート結果の分析…というような感じで。」

「分かりました。ただ、どうしても調印時までに確定しない場合はどうすればよいでしょう?」

「その場合は、先ほどの委託業務の内容の最後に『前各号に付帯する一切の業務』『その他甲乙間で別途定めた業務』と追加する方法もあります。
ただし、委託業務の内容は可能な限り具体的に書いておいた方がよいです。
あとで、『その業務は委託されていません、やるなら追加料金が必要です』と言われトラブルに発展することもありますから。」

「はい。なるべく調印前に具体的な内容を確定させるよう、交渉してみます。」

「それがいいです。条項があいまいなまま先方が調印を迫るようでしたら気を付けてください。
その業者との契約は考え直した方がいいかもしれません。」

「分かりました。修正案ができましたらまた送りますのでお願いします。」

「承知しました。その他の条文についてですが……」

(所要時間:事前のドラフト確認も含め約1時間)

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